【体に悪い?】調味料(アミノ酸等)とアミノ酸は全く違う《誤解を招く表示》

調味料(アミノ酸等)とアミノ酸は全く違います。

多くの加工食品には【調味料(アミノ酸等)】が含まれています。

アミノ酸と聞くと、体に必要なもの健康的なものとイメージしてしまいますが、本当にそうでしょうか?

アミノ酸とは?

大豆などの植物性タンパク質やお肉や魚などの動物性タンパク質を摂っても、そのままの形では体に吸収することができません。

タンパク質を胃酸や十二指腸で分解してペプチドにし、更に小腸の消化酵素で分解したアミノ酸になってはじめて吸収することができます。

アミノ酸の種類

体の必要な(タンパク質を構成する)アミノ酸は20種類。

体の中で作ることができない【必須アミノ酸】9種類

  • バリン
  • イソロイシン
  • ロイシン
  • メチオニン
  • リジン(リシン)
  • フェニルアラニン
  • トリプトファン
  • スレオニン(トレオニン)
  • ヒスチジン

体の中で作ることができる【非必須アミノ酸】11種類

  • アルギニン
  • グリシン
  • アラニン
  • セリン
  • チロシン
  • システイン
  • アスパラギン
  • グルタミン
  • プロリン
  • アスパラギン酸
  • グルタミン酸

アミノ酸は体に必要なもの

体の中で保存されたアミノ酸は、必要に応じてタンパク質に再合成されます。

人の体内に存在するタンパク質は約10万種類。

アミノ酸が立体的につながったり、糖質や微量栄養素等とつながることで、たった20種類のアミノ酸から10万種類のタンパク質に代わるのです。

アミノ酸が1種類でも無いと、必要なタンパク質を作ることができないので、タンパク質をバランスよく摂ることが必要なんですね。

調味料(アミノ酸等)とは?

結論から言いますと、加工食品に含まれている【調味料(アミノ酸等)】と体に必要なタンパク質から作られるアミノ酸は全く別のものです。

【調味料(アミノ酸等)】のアミノ酸は、タンパク質(原材料は様々で不明です)を塩酸で分解したり、企業が持つ特別な酵素で分解されたものなどです。

例えば、化学調味料といわれるグルタミン酸ナトリウムは、アミノ酸等の代表的なものですが、砂糖を作る時にできる廃糖蜜に特別な酵素を入れて分解してつくられたグルタミン酸に、ナトリウムをくっつけて結晶化させたものです。

合成したアミノ酸は悪いものなの?

植物や動物のタンパク質から体の中で分解されたアミノ酸と、工業的に作られたアミノ酸、原理的には同じだから、体に害は無いという方がいらっしゃいますが、本当にそうでしょうか?

長くなりましたので、今回はここまで。次回、この件について深堀りしたいと思います。