ごはんは大好きだけど糖質が気になる・・そんな時、いつものお米で特別な調理器具を使わず、しかもご飯を炊くより簡単な方法のご紹介です。
それだけでなく、お米の炊き方を通して昔の生活なども垣間見えたり、少しノスタルジックな気持ちになれるかもしれません。
もくじ
ごはんの炊き方は2種類あります
- 炊き干し法
- 湯取り法
それぞれの炊き方を説明します。
炊き干し法

ふだん、ごはんを炊く時に使っている調理法の正式名称は『炊き干し法』と言います。お鍋でも炊飯器でも一緒です。
お米と、お米が炊きあがるまでに必要な水分だけをお鍋に入れて、火加減を調整しながら、炊きあがりと同時に水分を全てお米に吸わせる方法です。
お米に含まれているでんぷん(糖・おねば)は、基本的には全てごはんに含まれることになります。
『おねば』についてはこちらの記事をご覧ください。
湯取り法

簡単に言うと、お米をたっぷりのお湯で『ゆでる』方法です。
パスタをゆでるのと同じ感覚です。ゆでて、ザルなどに上げる方法です。
そうすることによって、ゆで湯に糖質(おねば)が流出しますので、糖質がカットされる事になります。
それに、湯取り法で炊いたごはんは、消化しやすいので胃腸への負担が軽くなりますし、糖が少ないので体への負担も軽減されます。

どれ位の糖質がカットされるのかは正確にはお伝えできませんが、湯取り法の炊飯器では33%カットとなっていますので、同じ位カット出来ると考えられます。
実は【湯取り法】の方が歴史が長い
炊き干し法と湯取り法、高度な技術が必要なのはもちろん【炊き干し法】です。
水の量、炊く時間、火加減、1つでも間違っていたら美味しくごはんが炊けません。
しかし、湯取り法は沢山のお湯でゆがくだけなので簡単で失敗が少ないのが特徴です。
実は、縄文時代から江戸時代まではこの方法でお米は炊かれて来ました。
焚き火や囲炉裏でお米を炊くので、湯取り法でしか炊けなかったと言った方が正しいのかもしれません。
また、今のように精米されたお米だけを炊くのではなく、雑穀などと一緒に炊かれることが多かったのも、湯取り法で炊かれてきた要因かもしれません。
湯取り法で炊けるようになったのは、羽釜やかまどが登場して微妙な火加減が調節出来るようになってからのことです。時代で言うと江戸時代以降です。

お粥みたいになるんじゃないの?
湯取り法で炊いたごはんに馴染みが無い方は、「ボソボソしたお粥みたいになるんじゃないの?」とご想像される方も多いと思います。
実は、僕自身も、初めて聞いた時はそんなイメージを持ちましたが、実際やってみると全く違いました。
普通に美味しいです。『やさしい美味しさ』と言ったら良いでしょうか。
【炊き干し法】で炊いたごはんは、ごはんそのものを味わう感じで、僕自身はごはんの味が濃過ぎると感じる時が有る(必然的におかずも濃くなる)のですが、【湯取り法】で炊いたごはんは、素朴で優しく、全てを受け入れることが出来る寛容さを持っているイメージです。
野菜や白身魚などの繊細な味には、湯取り法のごはんの方が合うかもしれません。
湯取り法で炊いたごはんに、釜揚げしらすを添えて、自家製の醤油を少したらして食べた時は、美味しすぎて天に登ってしまいそうな気持ちになりましたよ。

濃い味付けのお料理が苦手な方は、好きなごはんの味かもしれませんね。
騙されたと思ってぜひやってみてください。きっと楽しい経験になると思います。

湯取り法での炊き方【糖質カット】
特別な料理器具や特別な炊飯器は使いません。鍋とザルがあれば出来ます。なんなら鍋の蓋も不要です。
手順
- お米を洗い30分浸水させる(洗い米)お米の洗い方はこちら
- お米1合に対して1リットル以上のお湯を沸かす。
- 沸騰したお湯で、洗い米を15分炊く。
- ザルなどにあける。
- (必要であれば)再び鍋に入れ、弱火で水分を飛ばす。
動画にまとめました。






再加熱する時は、電子レンジより蒸すことをオススメします。
ぜひ、試してみてくださいね!